1978年、Van Halenはデビューしました。私はリアルタイムでは聞いて無いのですが、このサウンドが世に出た時の衝撃は想像を絶するものがあったかと思います。それまでのハードロックと呼ばれているバンドのギターサウンドと音圧がまるで違ったのです。タッピング・ハーモニクス・アーミング・ハミングバードピッキングなどテクニック的な事で注目されがちですが、何よりこの“音”がロックギターの革命だったのです。
もうひとつ、エディーの大きな功績として、“ギターは笑いながら弾いていい”という事をギターキッズに教えてくれたことでは無いでしょうか。それまでのハードロック系のギタリストはしかめっ面か恍惚の表情で弾くのが一般的だったので、にこにこしながら超絶なギターを弾きまくるエディーの姿はとても印象的でした。
ここでは、私がリアルタイムで聞いたアルバム“1984”から“Panama”を紹介します。ロック好きの方なら知っている方は多いでしょうし、ロックを聴かない方も聞いたことがあるのではないかという超有名曲です。
Ⅰ、Ⅵm、Ⅴ、Ⅳというダイアトニックのもっとも基本となるコード進行、sus4を使い1音転調するこてこてのリフ、Bmペンタトニック主体のブルースフレーズによるソロなど伝統的・古典的な素材を用いながらも、Van Halenならではの料理法で極上の味付けをしてめちゃかっこよくしてしまった曲です。
その味付けは、休符から入るリフであったり、Ⅵmに入れる9th音であったり、極上のピックングハーモニクスであったり、アーミングから入るベンドであったり、ベンドアップにタッピングであったり、挙げたらきりがありません。
ただただかっこいいと楽しんで聞くも良し、プレイヤー目線で細かく分析するも良しです。
画質も音質もよい最近のライブ映像をお楽しみ下さい。